
セミリタイア・FIREに必要な資産額を知りたい!
どうやってシミュレーションすれば良いの?
本記事ではそんな疑問に答えるよ。

記事の内容
- 資産額をシミュレーションする上での基礎知識
- セミリタイア(FIRE)資産額をシミュレーションする時の注意点
- おすすめのシミュレーター&ツール

セミリタイア(FIRE)を目指す上で、必要な資産額は最も気になる疑問の1つですよね。
僕もセミリタイアするまでに何度もシミュレーションしましたが、以下メリットを感じました。
- 現状が把握できる
- 目標までの距離が分かる
- ゴールに近づく感覚が得られモチベーションになる
あくまでも1つの目安に過ぎませんが、概算であれば簡単に試算可能です。
この記事ではシミュレーションする上で押さえておきたい基礎知識や、具体的なツールを紹介します。
本記事を読めば、注意点をおさえた上で、必要な資産額の概算を知ることができます。
なお、セミリタイアでよくある失敗はお金だけではありません。
よくある失敗例と対処法が知りたい方は以下の記事も合わせて参考にしてみて下さい。
>>セミリタイア失敗例に学ぶ!後悔しないためにやっておくべきことは?
一瞬で簡易的なシミュレーションができる基礎知識
まずは、ツールを使わなくても、一瞬で概算が分かる基礎知識を紹介します。
4%ルール
4%ルールというのは、米国のトリニティ大学が発表した論文(論文リンク:英語)で提唱された早期リタイア後の「資産取り崩しルール」のことです。
一言でいうと、「年間生活費の25倍の資産を築き、資産運用しながら年4%ずつ取り崩しても資産額は減らない」というものです。
(※論文では米国の株式+債券で資産運用する前提)
例えば、月30万円=年間360万円の生活費なら、25倍の資産9000万円あれば完全リタイア(資産収入のみで生活費を賄える)が可能。
その半分を労働で稼ぐセミリタイアの場合は、生活費×12.5倍になるので4500万円。
こう見ると、完全リタイアとセミリタイアでは、全くハードルの高さが違うことが分かります。
但し、この4%ルールには様々な前提が付いており、「4%」という数値は絶対ではありません。
注意
① 過去(ある期間)の米国のデータに基づくので、将来及び日本にそのまま当てはまらない
② 為替、税金、信託報酬、日本のインフレ率などは考慮されていない
③ 株式&債券の保有割合により、成り立たない場合有り(論文には複数のパターン結果有)
④ リスク資産の取り崩しのルールなので、他に一定の生活防衛資金(現金)の確保が必要
このような注意点を踏まえれば、早期リタイアの目標資産額を決める際の1つの目安にはなります。
詳細を知りたい方は、以下の記事で紹介しているFIRE関連の本も読んで理解を深めましょう。
>>セミリタイア(FIRE)目指す方におすすめの本12選【お金に強くなる】
72の法則
「72の法則」を使うと、資産運用において資産額が倍になるまでの期間を一瞬で計算できます。
金融商品に投資する際に、金利の複利効果により元本を2倍にする場合の投資期間を概算で求めるための法則のこと。
計算式:72÷金利(%)=投資期間(年数)
引用元:野村証券HP(https://www.nomura.co.jp/terms/english/other/A02081.html)
例えば、仮に年利6%で毎年運用できれば、72÷6=12年、年利3%なら72÷3=24年で資産がおおよそ倍に。
実際には、毎年安定した利回りが出ることはほぼ無いので、あくまでも1つの目安として使える知識となります。
そもそも数字や計算が苦手という方は、数字に強くなる勉強をしてみるのもおすすめです。
>>オンスク.JPウケホーダイの口コミ・評判は?【コスパ最強の学びツール】
セミリタイア(FIRE)の資産額シミュレータ&ツールを使う時の注意点
次に、シュミレータやツールで試算する時の注意点を紹介します。
シミュレーション結果と現実では資産の変動が大きく異なる
シミュレーション上では、一定の利回り(例えば平均利回り)を仮置きして、毎年安定的に資産収入が得られる前提になっています。
しかし、現実にはそのようなことはあり得ません。
リスク資産を含む場合、資産額は当然タイミングによって大きく下がったり上がったりします。
・短期~中期のシミュレーション結果にはほとんど意味がない
・資産暴落が起こっても耐えられる(現金確保、収入源、支出抑制など)設計が大事
シミュレーションは、あくまでも長期的な目安を知る目的で使いましょう。
シミュレータによって前提条件・結果は変わる
シミュレーションする時は、使うツールで結果が変わります。
それぞれで、前提条件、設定、試算方法が異なるため。
現時点での想定や性格(保守的 or 楽観的)が影響するため、設定が細かい程、正しいかというとそうでもありません。
ツールの前提条件を理解した上で、目的・用途に合わせて使い分けましょう。
セミリタイア(FIRE)の必要資産額を計算するシミュレータ&ツール

シミュレーションに使える具体的なツールを3つ紹介します。
- リベラルアーツ大学:人生逃げ切り計算機
- 日本FP協会:キャッシュフロー表などのエクセル
- マネーフォワード:おかねせんせい「未来の資産シミュレーター」
リベラルアーツ大学:人生逃げ切り計算機
短時間で簡易的な試算をしたい方には、こちらがおすすめ。
「いくらの資産を何%で運用すれば何歳まで生きられるか」が分かります。
概要
- 提供元サイト:リベラルアーツ大学
- URL: https://tools.liberaluni.com/nigekiri/index.php
- 内容: 入力した条件を元に何歳まで生きられるか&資産推移を表示。
■メリット:非常に簡単に試算が可能
■デメリット:条件の細かな設定はできない
■おすすめの人:ざっくりした目安を知るために簡易的な試算をしたい方
日本FP協会:キャッシュフロー表などのエクセル
各ライフイベントを考慮して、自分でエクセルを使ってシミュレーションしたい方にはこちら。
(エクセルファイルをダウンロード可)
それぞれの表を順に作成していくことで家計の全体像の把握、将来のキャッシュフローのシミュレーションができます。
ポイント
- 提供元サイト:日本FP協会
- URL: https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/
- 内容:①家計の収支確認表 ②家計のバランスシート ③ライフイベント表 ④キャッシュフロー表
■メリット:試算だけでなくライフプランの見える化が可能。エクセルなのでカスタマイズの自由度が高い。
■デメリット:自分で作成できる基礎知識が必要。作成に時間がかかる。
■おすすめの人:詳細な試算・計画を立てたい方
マネーフォワード:おかねせんせい「未来の資産シミュレーター」
「おかねせんせい」は、家計簿アプリのマネーフォワード MEの中で使えるサービスの1つです。
ライフプランを選択していくことで、資産が何歳まで持つのかの推移をグラフで表示。
無料プランでも使用でき、他にもマネーフォワードMEの連携データを元にして家計状況を評価してくれる機能などもあります。
ポイント
- 提供元サイト:マネーフォワード
- URL: マネーフォワード ME (←こちらからアプリダウンロード可)
- 内容:入力した条件を元に何歳まで生きられるか&資産推移を表示。
■メリット:リタイア年齢のバーを動かしながら資産寿命のグラフ変化が見れるのが直観的で使いやすい。
■デメリット:利回りが3パターン(3%、5%, 10%)のみ。試算根拠がよく分からない。
■おすすめの人:いつリタイア年齢すべきかシミュレーションしたい方。マネーフォワード MEの家計簿+「おかねせんせい」で家計改善していきたい方
まとめ:資産額をシミュレーションしてセミリタイア(FIRE)までの距離を定量化しよう!
この記事では、セミリタイア(FIRE)を目指す方に向けて、資産額をシミュレーションする時の注意点やツールを紹介しました。
ポイント
- シミュレーション上の資産推移と、現実の推移は大きくぶれる(特に短期~中期の場合)
- シミュレータによって、前提・結果は異なる
- 目的・用途に合わせてツールを使い分ける
シミュレーションをすることで、ゴールまでの距離を定量化できます。
定期的に行えば少しづつ近づいていく感覚が得られて、モチベーションにも繋がるのでぜひ試してみて下さい。
また、ゴールまでの距離を縮めるにも、お金について学んでみましょう。
>>最強の自己投資!お金の勉強は何から?【お金の学び方を紹介】