
海外営業のやりがいや辛いことどんなことがあるの?
このような、海外営業の仕事に関する疑問にお答えます。
記事の内容
- 海外営業ではどのようなやりがいのある経験が積めるのか
- 海外営業ではどのような辛い・大変な経験を積むことになるのか
海外営業に興味があっても、周りに経験している人がいなくて生の声を知ることって難しいですよね。
海外営業の仕事は、やりがいもありますが、一方で辛いこともたくさんあります。
本記事では、元海外営業マンの私が、実際に仕事をする中で感じたやりがい・辛いことを紹介します。
本記事(筆者)の信頼性
- メーカーで国内営業を経て10年超の海外営業経験
- アジア各国、北南米など新興国を中心に海外出張50回超を経験
- 新規国開拓、直接/間接営業、現地法人支援などの様々な海外事業展開の経験
本記事を読んで、やりがいと辛いことの両面から知ることでキャリアを考えるのに役立ちます。
>>参考:経験者が海外営業の仕事をブログで徹底解説
海外営業のやりがい5選【海外営業ならではの魅力】

まずは、海外営業のやりがいや魅力について紹介します。
海外営業は貴重な経験を積めるのがやりがい

海外営業になると、普通の人ではできないような経験ができます。
どの国も日本とは大きく違いがあり、思いがけない体験や価値観に触れられます。
例えば、以下のようなものがあります。
具体例
- プライベート旅行では絶対に選ばないような国への出張経験
- 外国人と一緒に働く経験
- 海外の食事、文化、価値観
- 思いがけないトラブル
私は、海外営業になるまで、海外へ行ったのはプライベートでの旅行1回のみでした。
海外営業の仕事になって、新興国を中心に様々な国を訪問したことで、これまでの日本の価値観もいい意味で壊せました。
海外営業になると成長・巨大市場を担当できるのがやりがい

海外営業は、国内よりも担当範囲が広くなります。
急成長している国や、日本の何倍もある巨大市場を担当できる可能性が高くなります。
日本のような成熟市場を担当するよりも、やりがいに繋がりますし、成果が出た時のインパクトも大きくなります。
具体例
- 新規市場の立ち上げの担当
- 急拡大している市場の担当
- 平均年齢が若く活気のある国の担当
やはり伸びている活気のある国を担当できることは、大きなやりがいに繋がります。
海外営業になると英語力が上達しやすいのが魅力

海外営業になると、語学力の上達スピードが一気に早くなります。
業務の中でアウトプットする機会が劇的に増えるためです。
私の場合、メール、電話、海外との会議など、海外との窓口としての仕事は全て英語が中心でした。
実際、私がTOEIC 200点台→900点超まで上達したのも、毎日仕事を通してアウトプットできたのが要因の1つです。
ポイント
- 海外営業になると、英語のアウトプットが習慣化される
- 海外営業になると、メール・会話などの実践的な英語力が身につく
- 英語力が上がることで、キャリアの幅が広がる
英語力ができるようになることで、人生の選択肢や幅を大きく広げられます。
海外営業になるとお財布的にも得をするのがやりがい(但し会社による)

これは会社の制度や規定にもよりますが、海外営業はお財布的にも得することがあります。
代表的なものだと海外出張の手当やマイルなどですね。
仕事上の経費も事業が伸びている海外部門は承認が緩い傾向にありました。
具体例
- 航空会社のマイレージや、ホテルグループのポイントがよく溜まる
- 航空会社のステータスが上がる
- 海外出張の手当が貰える
- 海外駐在になった場合は非常に高い待遇を得られることが多い
- 経費でパスポートが作成・更新できる
- 海外慣れするため安価にプライベート旅行を楽しめる
大変な海外出張でも、少しでも実入りがあるとモチベーションアップに繋がります。
海外営業の辛いこと5選【海外営業ならではの大変さ】

次に海外営業ならではの辛いこと、大変なことについて紹介していきます。
海外ならではの辛い経験を通して日本の良さを実感します。
海外営業は出張時の体力がきつい

海外出張が多い時は体力的にかなり大変です。
長距離移動に加えて、限られた時間に予定を詰め込むため帰国後はいつもクタクタでした。
具体例
- 長時間のフライト、乗り換え時間
- 道路状況の悪い現地での車移動、ひどい渋滞
- 連日のお酒、慣れない食事
- 連日の英語での会議
- 時差、睡眠不足
海外出張はそれ程頻度が多くない会社もありますが、出張の前後も含めて忙しくなりがちで体力を使います。
海外営業は出張時に危険・トラブルに合う可能性が高いのが辛い

海外出張時は、日本よりも圧倒的に危険・トラブルに合う確率は高くなります。
トラブルにあった時は、日本の安全さを身に染みて感じます。
具体例
- 盗難、紛失
- 飛行機の大幅な遅延、乗り遅れ
- 事故
- お腹を下す
- ぼったくり・詐欺
いくら用心していても、何度も海外出張していると何等かのトラブルに見舞われることはあります。
海外営業は海外とのコミュニケーションがうまくいかないのが大変で辛い

語学力の面はもちろん、考え方・文化の違いから、コミュニケーションの難しさを感じる場面は多くなります。
お互い完全には伝わらない・理解できない中で、認識を合わせていく大変さがあります。
具体例
- 後になって理解が全然違っていたことが判明する
- 同じ英語でも国や人によって全然理解できない
- 同じ言葉でも前提・常識が違う
語学力だけではなく、相手に分かりやすい伝え方、相手の主張を理解していく力が重要です。
海外営業は海外と日本の社内の板挟みになるのが辛い

海外営業は、海外の顧客と、日本の社内の間に挟まれて調整する役割が求められます。
全く違う価値観の両者に挟まれることで、怒られることも多く辛い立場ではあります。
具体例
- 柔軟な計画が求められる海外と、当初計画通りにしか動けない社内
- 海外の常識で話す顧客と、日本の常識で話す社内
- 時間を守らない海外と、時間を守らせようとする社内
日本的な働き方に浸かって海外の文化に理解のない社内の人たちを動かすのは、顧客を動かす以上に大変だったりします。
海外営業は社内の人に通訳・翻訳を頼まれるのが辛い

海外営業になると、色んな会議で通訳代わりに使われたり、資料の翻訳を頼まれがちです。
会社にもよるでしょうが、普通のメーカーでは社員のほとんどが英語を話せないためです。
完璧に英語が理解できる訳ではありませんが、社内では海外営業=英語ができる顧客窓口と見られるのが辛いところです。
具体例
- 日本語でも理解が難しい技術的な内容の通訳を頼まれる
- 来客時にお偉いさんの通訳を頼まれる
- 海外営業だからという理由で会議の議長的な役割を頼まれる
社内に英語ができる人が少ないと、本来の営業の仕事をしたいのに他部門の仕事に巻き込まれることも多くなります。
まとめ:海外営業のやりがい・辛い経験を通して成長に繋げよう

本記事では、海外営業のやりたい・辛いことについて紹介しました。
海外営業はやりがいも大きい一方で、ならではの辛いこともたくさんあります。
いずれの経験も積んでいくことは無駄にはならないので、成長に繋げていきましょう。
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